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南アフリカランド円のリスクヘッジ法
リスクヘッジとは?
辞書には、買い方の値下がり損や売り方の値上がり損を防ぐために、逆の空売り、空買いをする保険的な操作とあります。
ランド円のリスクヘッジにおいては、多くの方がスワップポイントを狙ったトレードをされていますので、ランド円の買いにおける為替差損を防ぐ方法となります。
南アフリカランド円に対するリスクヘッジの種類
考えられる方法は以下のものがあります。
- 日経平均の空売り
- 逆相関の通貨ペア
- ランド円の売り
1.日経平均の空売り・・・日本の株価とランド円の為替相場には相関関係があることが分かっています。つまり、株価が上がるとランド円がも上がり、株価が下がるとランド円も下がる関係です。
しかしながら、100%そうなるわけではありません。確率は高くないのですが、株価が上がってもランド円が下がる場合があったり、株価が下がってもランド円が上がる場合があります。
詳しくはこちらです→日本の株価とランド円の為替相場の相関
また、日経平均の変動率はランド円よりも断然大きくなります。
そのため、日経平均の空売りをランド円のリスクヘッジにするのは不向きでしょう。
2.逆相関の通貨ペア・・・ランド円と逆相関の通貨ペアをしたらどうかと考えてみました。
ドル円、ユーロ円といったクロス円の売りが、ランド円の買いと逆相関関係にある通貨ペアといえます。
通貨ですので、変動率も日経平均と比べると小さいといえます。
それでも、まったくの逆相関ではありませんので、ランド円が下がっても、他のクロス円の通貨ペアが上がる場合だってあります。
年単位で見ると、ランド円が下落しているのに、クロス円の通貨ペアが上がっている場合もあります。
逆相関の通貨ペアも、ランド円のリスクヘッジにはあまり向きません。
詳しくはこちらです→南アフリカランド円と逆相関の通貨ペアは?
3.ランド円の売り・・・ランド円の買いとは100%逆相関の関係にあります。
でも、結局「売り」になると高いスワップポイントを支払わないといけないので、
意味ないんじゃないの?と思われるかもしれませんが、
スワップポイントはFX業者が自由に設定していいことになっています。
そのため同じランド円の通貨ペアでもFX業者によってスワップポイントが大きく違ってきます。
そこで、ランド円の売りをリスクヘッジとして検討してみることにしました。
ランド円の売りをリスクヘッジにした場合
獲得スワップポイントを比較
利用するFX会社は、ランド円の買いスワップが一番多いGMOクリック証券くりっく365と、
ランド円の売りスワップが一番少ないDMM FXです。
FX会社のスワップ比較 詳細はこちら↓
ランド円のスワップポイント・買いを比較
ランド円のスワップポイント・売りを比較
リスクヘッジ有無の比較例
リスクヘッジなし:20万ランド買い
リスクヘッジあり:20万ランド買い・10万ランド売り
とした場合、リスクヘッジあり・リスクヘッジなしの獲得スワップポイントはこちらです。
リスクヘッジなし | リスクヘッジあり | |
2013年 | +91804円 | +63804円 |
2014年 | +100728円 | +64608円 |
2015年 | +109934円 | +72004円 |
2016年 | +111420円 | +66740円 |
2017年 | +120452円 | +71982円 |
2018年 | +113618円 | +67978円 |
年間平均 | +107993円 | +67853円 |
当然ですが、受け取るスワップポイントは、ランド円売りを保有しない「リスクヘッジなし」が多いです。
次に、ランド円の為替レートが円高に動いた場合の合計損益を比較します。
ランド円の為替レート円高時の合計損益を比較
リスクヘッジなし | リスクヘッジあり | |
為替損益 | -200000円 | -100000円 |
獲得スワップポイント※ | +107993円 | +67853円 |
合計損益 | -92007円 | -32147円 |
※獲得スワップポイント:2013年~2018年の年間平均スワップポイントを採用(以下同じ)
1円の円高では、リスクヘッジありでも為替損益を吸収しきれず、どちらもマイナスでした。
ただし、リスクヘッジなしは合計損益が10万円近い損失なのに対し、リスクヘッジありの損失は少額です。
リスクヘッジなし | リスクヘッジあり | |
為替損益 | -120000円 | -60000円 |
獲得スワップポイント | +107993円 | +67853円 |
合計損益 | -12007円 | +7853円 |
0.6円の円高では、リスクヘッジなしでは、合計損益がプラスなのに対し、リスクヘッジありはマイナスでした。
リスクヘッジなし | リスクヘッジあり | |
為替損益 | -60000円 | -30000円 |
獲得スワップポイント | +107993円 | +67853円 |
合計損益 | +47993円 | +37853円 |
0.3円の円高では、合計損益はリスクヘッジありよりもリスクヘッジなしのほうが多いです。
今回の例では、買いポジションと売りポジションの保有比率を2対1にしましたが、
リターンをもっと大きく取りたい場合は3対1、4対1など買いポジションの比率を高くし、
逆に、リスクをもっと少なくしたい場合は3対2、4対3など、売りポジションの比率を高くすることで調整できます。
南アフリカランド円リスクヘッジ法のメリットとデメリット
この投資法のメリットとデメリットを考えてみます。
デメリット
・リスクヘッジなしと比べるとスワップ利益は少なくなる
メリット
・通常のスワップトレードより為替によるリスクが少なく、利益が安定している
・最初にポジションを購入後は、ほぼほったらかし状態で金利差益を受け取れる
リスク | 小(最小1) | 大(最大5) | |
最大リターン | 小(最小1) | 大(最大5) | |
手間 | 小(最小1) | 大(最大5) |
※最大リターン・・・この投資法で期待できる最大の利益
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