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FXスワップポイントサヤ取り(スワップアービトラージ)
FXには、主に下のような投資法があります。
今回はFXスワップポイントサヤ取りについて検証します。
FXスワップポイントサヤ取り(スワップアービトラージ)
スワップポイントサヤ取りとは 、各FX会社によるスワップ金利の違いを利用した投資法です。
例えば、下のようなFX会社A・Bが存在するとします。
- FX会社A:10万通貨当たりランド円買いスワップが1日+160円
- FX会社B:10万通貨当たりランド円売りスワップが1日-100円
この場合、FX会社Aでランド円買いポジションを10万通貨、FX会社Bでランド円売りポジションを10万通貨保有することで、為替相場がどのように動いても、1日60円の利益を受け取れます。
FXスワップポイントサヤ取りには、以下のメリット・デメリットがあります。
デメリット
- 得られる利益はFX会社間の金利差益のみで、為替差による利益は狙えない
メリット
- 為替リスクがない
- 売買タイミングを考える必要がない
- ポジション保有後、ほぼほったらかし状態でFX会社間の金利差益を受け取れる
このような特徴があるFXスワップポイントサヤ取りを、各通貨ペアで検証しました。
通貨ペア別スワップポイントサヤ取り成績
通貨ペア | 年間利回り※ | 年間変動率※ |
トルコリラ円 | +13.8% | 37.3% |
南アフリカランド円 | +3.2% | 28.5% |
米ドル円 | +1.3% | 10.17% |
豪ドル円 | +0.8% | 26.1% |
※レバレッジ10倍で計算
※変動率=(年の最高値 - 年の最安値)/年の始値×100
年間利回りはトルコリラ円が高いです。
各通貨ペアの2023年最新成績は、下のリンク先から確認できます。
- 南アフリカランド円でFXサヤ取り
- トルコリラ円でFXサヤ取り
- 米ドル円でFXサヤ取り
- メキシコペソ円でFXサヤ取り
- 豪ドル円でFXサヤ取り
- ポーランドズロチとユーロでFXスワップポイントサヤ取り
- 豪ドル円とNZドル円でスワップ金利のサヤ取り
FXスワップポイントサヤ取りQアンドA
FXサヤ取り関連質問一覧
- スワップポイントサヤ取りはFX会社で禁止されている?
- サヤ取りは同一通貨ペアのスワップ差を利用した投資法だけ?
- スワップポイントの課税時期が違うFX会社間でのサヤ取りは?
1.スワップポイントサヤ取りはFX会社で禁止されている?
サヤ取りは基本的にFX会社に手数料を落とさない投資法なので、
「もしかしたらFX会社が禁止している手法?」
と思うことがあるのですが、その点をFX会社に聞いてみました。
為替カバ「FXでのサヤ取りは禁止していますか?」
FX会社「特に禁止はしていないですね」
FX会社「例えば弊社で売りポジションを保有された場合、売りポジションが多く入ったな、というだけですので、お客様の利益になるのであれば、サヤ取りをしていただいて問題ありません」
FX会社側から見たら、サヤ取りはポジションを長期保有しているだけです。
サヤ取りがダメだったら、スワップポイント狙いの長期投資もFX会社に手数料を落とさない手法でダメということになります。
サヤ取りが問題ないのもうなずけますね。
ということで、今後も遠慮なくサヤ取りさせていただきます。
2.サヤ取りは同一通貨ペアのスワップ差を利用した投資法だけ?
いえ、豪ドル円とNZドル円、ポンド円とユーロ円など相関度が高い通貨ペアに注目し、それらが乖離したタイミングで両方のポジションを保有し、元に戻ったら決済するサヤ取り手法もあります。
通貨ペアの相関度に注目したサヤ取りのメリット・デメリットは以下のようになります。
メリット
- 相場状況によっては、短期間で利益を上げられる可能性がある
デメリット
- 乖離した状態が元に戻る保証はない
- 乖離した状態が続くと、塩漬け状態が続くため資金効率が悪くなる
- 為替リスクが発生するため、リスクが高い
通貨ペアの相関度に注目したサヤ取りは、基本的にスワップポイントサヤ取りよりも、リスクとリターンの両方が高い投資法です。
スワップポイントの課税時期が違うFX会社間でのサヤ取りは?
FXスワップポイントサヤ取りは、なるべく決済しない方が、余計な手数料を取られずに有利です。
ただ、スワップポイントの課税時期については、FX会社によって違います。
例えば、以下のFX会社の組み合わせで南アフリカランド円のサヤ取りをする場合
ランド円買い
・ヒロセ通商→未決済ポジションのスワップに税金がかからない
ランド円売り
・GMOクリック証券(FXネオ)→未決済ポジションのスワップに税金がかかる
※参考:未決済ポジションのスワップポイントにかかる税金を比較
となります。
そのため、普通に考えると GMOクリック証券(FXネオ)に合わせて、
「毎年同時決済しなければならない」
と思われがちですが、別の方法もあります。
それが、FXの3年間損失繰越ルールです。
簡単に言うと、
「毎年損失を出しても、最大3年間の損失を繰り越して、利益と相殺できる」
というルールです。
※参考:損失の3年間繰越控除を行う
このルールを利用して、
- 手順1.3年間、毎年FXネオのマイナススワップを確定申告して損失計上
- 手順2.3年後にヒロセとFXネオを同時決済し、ヒロセの3年分のスワップ益とFXネオの各年のスワップ損失を確定申告で計上
といったことができます。
3年間損失繰越ルールを使えば、決済は必要ですが、3年に1回の決済で済みます。