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豪ドル円長期投資の売買タイミングを検証
豪ドル(オーストラリアドル)は他の高金利通貨に比べ、比較的値動きが安定しています。
では、豪ドル円でスワップトレード(長期保有)すれば、売買タイミングを考慮しなくても、必ず利益を得ることができるのでしょうか?
今回、豪ドル円の売買タイミングについて、下のケースをもとに検証してみました。
- 2008年1月に豪ドル円を一括購入し、2016年12月末まで9年間保有
- 2009年1月に豪ドル円を一括購入し、2017年12月末まで9年間保有
- 2008年1月から豪ドル円を時間分散して購入し、平均9年間保有
検証1) 2008年1月に豪ドル円を一括購入し、2016年12月末まで9年間保有
2008年10月のリーマンショックで、豪ドル円は暴落し、最安値を更新することになります。
今回は、2008年1月の豪ドル円暴落前、高値で推移しているときの為替レートで1万通貨を一括購入し、9年間保有した場合を検証します。
豪ドル円 購入時為替レート |
豪ドル円 売却時為替レート |
為替損益 (1万通貨) |
スワップポイント (1万通貨) |
トータル損益 (1万通貨) |
98.36円 | 84.34円 | -14万200円 | +26万5994円 | +12万5794円 |
検証1の投資結果は、為替差損を被ったものの、為替差損を上回る大きなスワップ収入を得ることができたため、+12万5794円のプラス運用でした。
検証2) 2009年1月に豪ドル円を一括購入し、2017年12月末まで9年間保有
次の検証モデルは、リーマンショック後、豪ドル円が安値圏にある2009年1月に、1万通貨を一括購入し、9年間保有した場合です。
豪ドル円 購入時為替レート |
豪ドル円 売却時為替レート |
為替損益 (1万通貨) |
スワップポイント (1万通貨) |
トータル損益 (1万通貨) |
64.14円 | 87.92円 | +23万7800円 | +23万3046円 | +47万846円 |
検証2は、大きな為替差益のおかげで、+47万846円のプラス運用でした。
検証3) 2008年1月から豪ドル円を時間分散して購入し、平均9年間保有
最後は、リーマンショック前の2008年1月から、豪ドル円を1000通貨ずつ、月に1回で計10回に分けて、1万通貨購入し、2017年5月に売却した場合です。
豪ドル円 購入時平均為替レート |
豪ドル円 売却時為替レート |
為替損益 (1万通貨) |
スワップポイント (1万通貨) |
トータル損益 (1万通貨) |
95.94円 | 94.89円 | -1万500円 | +25万1503円 | +24万1003円 |
時間分散することで、検証1よりも購入時の為替レートが下がりました。
結果は、+24万1003円のプラス運用でした。
検証1~検証3の豪ドル円スワップトレードの運用成績を比較
レバレッジ | レバレッジ1倍 | レバレッジ2倍 | レバレッジ3倍 |
検証1 | 平均年利+1.42% | 平均年利+2.84% | 実行不可能※ |
検証2 | 平均年利+8.15% | 平均年利+16.31% | 平均年利+24.47% |
検証3 | 平均年利+2.79% | 平均年利+5.58% | 実行不可能※ |
※検証1と検証3では、2008年10月に豪ドル円の為替レートが暴落したため、レバレッジ3倍での運用は不可能です。
全ての検証において、運用成績はプラスになりました。
売却時に多少の為替差損があっても、長期間の保有で為替差損を上回るスワップ収入が入ったためです。
豪ドル円スワップトレードの運用成績が一番良かったのは、「検証2」でした。
暴落の最中に豪ドル円を購入したことで、大きな為替差益が得られたからです。
結論 長期間の保有と時間分散がオススメ
プラス運用を目指すなら長期保有
今回の検証では、すべてプラス運用でした。
全ての検証でプラスになった主な原因は、9年もの長期間、豪ドル円を保有していたことです。
豪ドル円は長期間保有すれば、売買のタイミングが悪くても、スワップ収入によりプラス運用になりやすいことが分かりました。
時間分散で高値掴みを防いで、運用成績アップ
また、暴落の最中に豪ドル円を保有する検証2が、1番投資成績が良いことが分かりました。
ただし、検証2は豪ドル円暴落中に購入するため、相当な勇気が必要で、普通の人では難しいと思われます。
一方、時間分散した検証3は、購入にそれほど抵抗がなく、検証1に比べると購入時の為替レートが下がりました。
豪ドル円のスワップトレードは、長期間の保有でプラス運用になりやすいとはいえ、高値掴みは運用成績を下げてしまう大きな原因です。
高値掴みを防ぐためにも、豪ドル円を時間分散して購入するのがオススメです。
豪ドル円のスワップはFX会社により異なります
豪ドル円を保有することでもらえるスワップポイントは、FX会社によって異なります。
スワップポイントは、もちろん高いほうがいいに決まっていますので、なるべく高スワップのFX会社でトレードすることをおすすめします。
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