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著者:為替カバ 更新日:2019年12月18日
トルコリラへの投資は売りのほうが利益を出しやすい?
この記事は
「トルコリラの投資でどうやって利益を出せるのか知りたい」
と思われる方におすすめです。
目次
トルコリラの値動きを確認 過去10年以上にわたって下落傾向
下のチャートは、2008年1月~2019年12月のトルコリラ円為替チャートです。
一目でわかるのですが、きれいな右肩下がりで下落し続けていますね。
前回は、買い(ロング)の長期投資で利益を出せるか検証しました。
→トルコリラへの長期投資 ベストな売買タイミングは?
ただし、この値動きを見る限り、トルコリラ売り(ショート)で利益を取るほうが簡単そうです。そこで、今回はトルコリラ売りを検証しました。
トルコリラ売り(ショート) 時間分散による効果は?
まず時間分散投資です。
時間分散投資とは、定期的に投資対象を買い続ける投資法です。
定期的に買うだけで、タイミングを見計らう必要がないため、とても楽です。
下の条件でトルコリラ円を時間分散投資した結果の損益を検証しました。
トルコリラ 時間分散投資の条件
- 2008年1月~2019年12月まで、毎月1日にトルコリラ円を1000通貨売り購入
- レバレッジは1倍
購入通貨量 | 14.4万通貨 |
購入トルコリラ円の平均為替レート | 45.76円 |
必要証拠金(レバレッジ1倍) | 658.9万円 |
2019年12月時点のトルコリラ円為替レート | 19.01円 |
為替損益 | +385.2万円 |
スワップポイント損益 | -291.3万円 |
為替損益+スワップポイント損益 | +93.9万円 |
1万通貨あたり損益 | +6520円 |
トルコリラ売りで時間分散投資すると、スワップポイントを考慮しても90万円以上のプラスです。
なんと、時間分散で購入していくだけで、簡単に利益を出せました!
買いの時とは大違いです。
年初に買って年末に売るパターン
次に、もっと簡単に年初にトルコリラを買い、年末にトルコリラを売った場合、どれだけの損益になるのか検証しました。
年 | 為替レート推移 | 為替損益 | スワップポイント※ | 合計損益 |
2008年 | 95.45円→58.86円 | +365900円 | -132735円 | +233165円 |
2009年 | 58.86円→62.07円 | -32100円 | -52661円 | -84761円 |
2010年 | 62.07円→52.66円 | +94100円 | -39589円 | +54511円 |
2011年 | 52.66円→40.88円 | +117800円 | -29367円 | +88433円 |
2012年 | 40.88円→48.65円 | -77700円 | -25249円 | -102949円 |
2013年 | 48.65円→48.95円 | -3000円 | -24404円 | -27404円 |
2014年 | 48.95円→51.33円 | -23800円 | -43402円 | -67202円 |
2015年 | 51.33円→41.28円 | +100500円 | -33877円 | +66623円 |
2016年 | 41.28円→33.10円 | +81800円 | -27870円 | +53930円 |
2017年 | 33.10円→29.70円 | +34000円 | -37186円 | -3186円 |
2018年 | 29.70円→20.53円 | +91700円 | -31578円 | +60122円 |
2019年 | 20.53円→19.01円 | +15200円 | -26170円 | -10970円 |
合計 | +260312円 |
※スワップポイントは、2008年~2017年はトルコの政策金利と為替レートから算出、2018年以降はGMOクリック証券(FXネオ)の実測値です
年間平均でどのくらい利益が出たのか詳しく見てみましょう。
トルコリラ円 年間平均購入レート |
48.62円 |
年間平均損益 | +21692円 |
年間平均リターン | +4.46%(レバレッジ1倍) +8.92%(レバレッジ2倍) +13.38%(レバレッジ3倍) |
レバレッジ1倍でも5%近い利益が出ていますし、レバレッジ3倍だと、10%超えます。
何も考えずに売買するだけなのに、かなりの好成績ですね。
6か月平均為替レートで売買タイミングを考える
次にトルコリラの平均為替レート、その中でも特によく利用される6か月平均為替レートで売買タイミングを考えました。
条件
- 投資期間は2008年1月~2019年12月
- レバレッジは1倍
- 1回あたりの購入通貨量は1000通貨
売買タイミング1:6か月平均為替レートよりも、上がったら売りポジション保有
売りポジションだけ条件をつけて、購入したトルコリラ円は2019年12月まで保有し続けます。
この場合の購入機会は144回中47回で、3~4ヶ月に1回購入する感じです。
合計購入通貨量 | 4.7万通貨 |
購入トルコリラ円の平均為替レート | 48.72円 |
為替損益+スワップポイント損益 | +40万1872円 |
1万通貨あたりの損益 | +8550円 |
この手法でもプラスです。
また、1万通貨あたりの利益は時間分散より多く、年始買い年末売りより少ないです。
売買タイミング2:6か月平均為替レートよりも上がったら売りポジション保有+6か月平均為替レートよりも5%以上、下がったら決済
上の売りポジション保有条件に、決済するタイミングも加えました。
合計購入通貨量 | 4.4万通貨 |
購入トルコリラ円の平均為替レート | 48.72円 |
為替損益+スワップポイント損益 | +12万4759円 |
1万通貨あたりの損益 | +2835円 |
決済するタイミングも考慮すると、合計利益が3分の1以下に減ってしまいました。
まとめ
●時間分散投資
→1万通貨あたり6520円のプラス。
●年初に買って年末に売る
→1万通貨あたり21692円のプラス。
●売買タイミング1:6か月平均為替レートよりも、上がったら売りポジション保有
→1万通貨あたり8550円のプラス。
●売買タイミング2:6か月平均為替レートよりも、上がったら売りポジション保+6か月平均為替レートよりも5%以上、下がったら売り
→1万通貨あたり2835円のプラス。
●結論
いずれの投資法でも、プラス運用でした。
トルコリラ円売り投資は、とても簡単に利益を出せますね。
その中でもおすすめは、「年初で買って年末に売る」投資です。
1年の保有後、機械的に決済する投資ですが、それでも効率的に利益を出し、レバレッジ3倍では10%以上のリターンでした。
ただし、トルコリラ円売り投資法は、なるべく低いスワップポイントを提供するFX会社を選ぶ必要があります。この点だけはご注意を!
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