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更新日:2024年10月18日
米ドルの定期預金・外貨預金・FXで金利と手数料を比較
アメリカドル(米ドル)に投資する方法として、外貨預金(定期預金)とFXがあります。
そこで、米ドル投資にはFXと外貨預金どちらがいいのか調べました。
- アメリカドル(米ドル)の金利を比較
- アメリカドル(米ドル)の往復為替手数料を比較
- アメリカドル(米ドル)投資での外貨預金とFXの違いを比較
- アメリカドル(米ドル)に1年間投資した場合を比較
- 結論
※FXでは、「米ドル」を入金してトレードできるFX会社もあります。
詳しくはこちらです→外貨入金可能なFX会社
1.アメリカドル(米ドル)の金利を比較
米ドルの金利は外貨預金とFXでどのくらい違うのか調べました。
まず、米ドル外貨預金の金利です。
米ドルの取り扱いがある金融機関ごとに金利を調べました。
銀行名 (あいうえお順) |
1米ドルあたり 為替手数料 (往復) |
普通預金金利 | 6ヶ月定期金利 | 1年定期金利 |
SBI証券 | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし |
SMBC信託銀行 (旧シティバンク) |
2.00円 | 0.10% | 0.30% | 0.40% |
SMBC日興証券 | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし |
あおぞら銀行 | 2.00円 | 0.05% | 0.30% | 0.30% |
イオン銀行 | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし |
カブドットコム証券 | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし |
じぶん銀行 | 0.50円 | 0.01% | 0.30% | 0.30% |
ジャパンネット銀行 | 0.12円 | 0.01% | 0.03% | 0.03% |
新生銀行 | 0.30円 | 0.01% | 0.60% | 0.50% |
住信SBIネット銀行 | 0.08円 | 0.05% | 0.45% | 0.50% |
スルガ銀行 | 1.00円 | 0.01% | 0.30% | 0.35% |
セブン銀行 | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし |
ソニー銀行 | 0.30円 | 0.001% | 0.40% | 0.25% |
大和証券 | 1.00円 | 0.15% | 0.65% | 0.65% |
大和ネクスト銀行 | 1.00円 | 0.15% | 0.65% | 0.65% |
東京スター銀行 | 1.00円 | 0.03% | 0.25% | 0.30% |
野村証券 | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし |
松井証券 | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし |
マネックス証券 | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし |
みずほ銀行 | 1.00円 | 0.10% | 0.30% | 0.35% |
みずほ証券 | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし |
三井住友銀行 | 1.00円 | 0.01% | 0.01% | 0.01% |
三井住友信託銀行 | 1.00円 | 0.10% | 0.30% | 0.35% |
三菱UFJ銀行 | 0.50円 | 0.01% | 0.01% | 0.01% |
ゆうちょ銀行 | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし |
楽天銀行 | 0.50円 | 0.01% | 0.15% | 0.12% |
楽天FX | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし | 取扱いなし |
りそな銀行 | 1.00円 | 0.01% | 0.01% | 0.01% |
※2019年7月調査 金利は税引き前です
米ドルの外貨預金を取扱っている銀行の中では、住信SBIネット銀行が一番手数料が安く、金利も高いという結果になりました。
米ドルの外貨預金では、1年定期預金の金利は0.65%が最高の金利です。
次にFXです。
FXの金利(スワップポイント)は、米ドルの政策金利※を参考に決められます。
※米ドルの政策金利は現在0.25%です。
FXでは2.51%が最高の金利です。
米ドルスワップポイントの金利換算データについて詳しくはこちらです
→FX高金利通貨のスワップポイントを比較
外貨預金の方が、若干金利が高いです。
ただし、FXではレバレッジ制度を利用することで、何倍もの金利収入を得ることが可能です。
※レバレッジ制度について、詳しくはこちらです→レバレッジとは
2.アメリカドル(米ドル)の往復為替手数料を比較
次に、米ドルの往復手数料を外貨預金とFXで比較してみます。
ちなみに、FXでは往復手数料を「スプレッド」と呼びます。
FX | 外貨預金 | |
1位 | 0.2銭(=0.002円) SBI FXトレード DMM FX ヒロセ通商(LION FX)※ 外為ジャパン |
8銭(=0.08円) 住信SBIネット銀行 |
2位 | - | 10銭(=0.10円) ジャパンネットネット銀行 |
3位 | - | 30銭(=0.30円) ソニー銀行 |
※ ヒロセ通商の米ドル円はAM9:00~翌AM3:00で原則固定0.2銭です
上の表ではFX・外貨預金での往復手数料が安い(スプレッドが狭い)上位3社を掲載しました。
外貨預金では、1位の住信SBIネット銀行でも8銭が最安レベルです。
一方、FXだと最安レベルは0.2銭です。
FXの手数料は外貨預金の「1/40」ですみます。
米ドルのFXスプレッド比較について詳しくはこちらです
→米ドルのスワップポイント・スプレッドを比較
3.アメリカドル(米ドル)投資での外貨預金とFXの違いを比較
比較項目 | 米ドルFX | 米ドル外貨預金 |
往復為替手数料 (スプレッド) |
〇 最安で0.2銭 |
× 最安で8銭 |
金利 (スワップポイント) |
- 最高1年で2.51% 最新情報はこちら |
- 最高1年で0.65% |
金利付与日 | 〇 毎日口座に反映 |
× 半年後・1年後など |
投資効率 | 〇 レバレッジ制度あり |
× 購入外貨を全額日本円で用意 |
中途解約 | 〇 いつでも決済可能 |
× ペナルティーあり |
投資の安全性 | 〇 信託保全で全額保護対象 |
× 銀行倒産時、保護されない |
税金 (金利) |
〇 申告分離課税:税率20.315% 金利と為替差で損益通算 |
× 申告分離課税:税率20.315% 自動的に税金が引かれる |
税金 (為替差) |
× 総合課税:税率15~50% 金利と為替差で損益通算不可 |
米ドルの往復為替手数料(スプレッド)
FXのほうが、外貨預金よりも圧倒的に有利です。
米ドルの金利(スワップポイント)
FXと外貨預金で、それほど大きな差はありません。
米ドルの金利付与日
FXは、スワップポイントが毎日口座に反映されるのに対して、外貨預金では半年後・1年後などの決まった日にしかつきません。
米ドルの投資効率
米ドルの金利はFXと外貨預金で差がありませんが、FXにはレバレッジ制度※があるため、手持ちの資金も何倍もの米ドルを保有できます。
一方、外貨預金にレバレッジ制度はありません。
FXはレバレッジ制度により、外貨預金とは比較にならないほどの高利率を得ることが可能です。
※レバレッジ制度について、詳しくはこちらです→レバレッジとは
米ドル投資の中途解約
FXがペナルティーなしでいつでも決済可能なのに対して、外貨定期預金の場合は、中途解約すると金利を受け取れないなどのペナルティーがつく場合があります。
米ドル投資の安全性
外貨預金は円預金とは異なり、銀行が破錠した際に1000万円まで保証する「ペイオフ制度」の対象外といです。
つまり、外貨預金では、銀行の破錠で預けた米ドルが戻らない可能性もあります。
一方、FX会社は「全額信託保全」を法律により義務化しているため、仮にFX会社が倒産したとしても、預けたお金が全額保護される仕組みです。詳しくはこちらです→FX会社が倒産したら
米ドル投資の税金
FXでは、為替損益と金利収入を損益通算できますが、外貨預金は別々に課税されるうえ、金利収入に対する課税は自動で差し引かれてしまいます。
さらに、外貨預金の為替差益は雑所得扱いになり、住民税10%と所得税5%~40%、合わせて15~50%の税金がかけられます。所得には給与所得なども含まれ、所得が大きいほど税率が高くなります。
4.アメリカドル(米ドル)に1年間投資した場合を比較
米ドル投資における、FXと外貨預金を総合的に比較することで、FXが
- 手数料
- 投資効率
- 安全性
- 税金
のすべての面で有利であることがわかりました。
次に、FXと外貨預金のそれぞれで、1年間米ドル投資をすると、実際どのくらい有利になるのか調べました。
米ドル投資条件
FXで利用するFX会社:GMOクリック証券(くりっく365)
外貨預金で利用する銀行:住信SBIネット銀行(1年定期預金)
購入通貨量:1万通貨
為替レート:1米ドル=108.2円
購入時と決済時で為替レートは変わらないものとします
GMOクリック証券(くりっく365)の年間スワップポイント:20249円※
住信SBIネット銀行の米ドル金利(1年定期):0.65%
※ GMOクリック証券(くりっく365)の年間スワップポイントは、直近1年間(2019年11月1日~2020年10月31日)保有時についたスワップです
FX GMOクリック証券(くりっく365) |
外貨預金 住信SBIネット銀行 |
|
米ドル購入費用 | 108万2000円 | 108万2000円 |
金利収入 (スワップポイント) |
+20249円 | +7033円 |
往復為替手数料 (スプレッド) |
-100円 | -800円 |
金利に対する税金 | 0円 | -1429円 |
合計利益 | +26803円 | +4804円 |
実際の年利 | 2.48% | 0.44% |
FXと外貨預金で圧倒的に異なるのが往復為替手数料(スプレッド)・金利に対する税金です。
FXでは、年間利益が20万円以下の場合は税金がかかりません。※
※ただし、年間2000万円以上の給与所得者は、利益20万円以下でも確定申告をして、得られた利益に対して20.315%の税金を払う必要があります
一方外貨預金では、
①得られた金利収入に、自動的に20.315%の税金を引かれる
②その後、反対売買した為替手数料が引かれる
となり、為替手数料がいくらだったかに関係なく、金利に対してきっちり20.315%の税金が引かれます。
FXでは、レバレッジ1倍にして投資した場合だったのですが、米ドルの長期投資だとレバレッジ3倍~4倍で投資を行います。
レバレッジを簡単に説明しますと、
「外貨の購入に必要なお金を全額用意しなくてよい」制度で、
レバレッジ2倍:外貨の購入に必要なお金の1/2を用意
レバレッジ3倍:外貨の購入に必要なお金の1/3を用意
レバレッジ4倍:外貨の購入に必要なお金の1/4を用意
・・・・・・
というふうに、レバレッジを大きくすると、購入する外貨の量は同じでも、投資に必要なお金は少なくなります。
そのため、レバレッジ3~4倍の低レバレッジでも3~4倍の年利5%~7%が得られます。
外貨預金とは比較にならないくらいの金利収入です。
このことから、実際に運用してみても、いかにFXが有利であるかが証明されました。
結論 米ドルの投資ではFXが外貨預金より断然有利
米ドル投資は、FXが全ての面で外貨預金よりも有利であることがわかりました、
「同じ投資対象(米ドル)でリスクが同じでも、投資先(FX・外貨預金)が違うとリターンが大きく変わる」
この事実を知ると、外貨預金で投資することが、いかにバカバカしいことかわかります。
ただし、FX会社の中でも、米ドルで得られる金利(スワップポイント)に大きな違いがありますので、よく検討されることをオススメします。
詳細はこちらをご覧ください↓
米ドル円のスワップポイントを比較
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