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著者:為替カバ 更新日:2020年11月2日
FX通貨の実質金利(政策金利-インフレ率)を比較
この記事は
「FXでどのような通貨を選べばいいかわからない」
「スワップポイント狙いでFX投資しているけど、どうも利益が出ない」
と方におすすめです。
目次
FX長期投資ではスワップポイントの高さと下落率をセットで考える
スワップポイント狙いのFXトレーダーは、スワップポイントが高い=政策金利が高い金利に目が行きがちです。
ただ、長期的に見て為替レートが下落する通貨もあります。
(私もよくそんな間違いをしてました。最初は毎日スワップポイントが入ってきて喜んでたのに、気が付くと為替差損がスワップポイントを上回ってる…みたいな。悲しいですね…)
実は、そのような下落通貨は、インフレ率※が高い傾向にあります。
※インフレ率:去年に比べてどれくらい物価が上昇したかをあらわした指数
インフレ率が高い=物価が上昇する=「お金の価値が下がる」ことを意味するので、通貨が下落しやすいです。
そこで、FXで利用可能な通貨の実質金利(政策金利-インフレ率)を比較することで、賢く通貨を選ぶことができます。
FX通貨の実質金利(政策金利-インフレ率)を比較
実質金利 (政策金利-インフレ率) |
政策金利 | インフレ率 | |
メキシコペソ | +1.67% | +4.50% | +2.83% |
ロシアルーブル | +1.25% | +4.25% | +3.00% |
南アフリカランド | +0.30% | +3.50% | +3.20% |
中国人民元 | -0.15% | +4.35% | +4.50% |
ブラジルレアル | -0.56% | +3.75% | +4.31% |
日本円 | -0.60% | -0.10% | +0.50% |
NZドル | -0.75% | +0.25% | +1.00% |
スイスフラン | -0.95% | -0.75% | +0.20% |
ユーロ | -1.30% | +0.00% | +1.30% |
英ポンド | -1.40% | +0.10% | +1.50% |
カナダドル | -1.45% | +0.25% | +1.70% |
豪ドル | -1.45% | +0.25% | +1.70% |
トルコリラ | -1.59% | +10.25% | +11.84% |
米ドル | -2.05% | +0.25% | +2.30% |
実質金利 (政策金利-インフレ率) |
政策金利 | インフレ率 |
出典:REUTERS
実質金利が1番高いのは、メキシコペソでした。
では、メキシコペソは実際に利益を出せたのか、年間損益を比較してみましょう。
FX通貨の為替レートとスワップポイント損益を比較
上段:通貨 下段:2019年実質金利 |
リターン | 合計損益 | 上段:為替損益 下段:スワップポイント |
メキシコペソ +4.17% |
+12.17% | +67950円 | +15280円 +52670円 |
南アフリカランド +2.65% |
+9.33% | +70800円 | +15600円 +55200円 |
カナダドル -0.45% |
+5.89% | +47420円 | +31510円 +15910円 |
トルコリラ -1.09% |
+5.42% | +11119円 | -23130円 +34249円 |
英ポンド -0.75% |
+3.66% | +51250円 | +39570円 +11680円 |
米ドル -1.05% |
+1.88% | +20562円 | -9870円 +30432円 |
NZドル 0.00% |
+0.71% | +5218円 | -5560円 +10778円 |
豪ドル -1.20% |
+0.32% | +2483円 | -9330円 +10434円 |
スイスフラン -0.95% |
+0.11% | +1267円 | +5157円 -3890円 |
日本円 -0.40% |
0% | 0円 | - |
中国人民元 -0.15% |
-0.58% | -928円 | -3370円 +2442円 |
ユーロ -1.30% |
-3.10% | -38905円 | -37860円 -1045円 |
ロシアルーブル +3.00% |
- | - | - |
ブラジルレアル +0.19% |
- | - | - |
リターン | 合計損益 | 上段:為替損益 下段:スワップポイント |
出典:各FX会社
※メキシコペソ・南アフリカランドは10万通貨、それ以外は1万通貨での取引です。
合計損益=為替損益+合計スワップポイント
リターン=合計損益÷ 2019年1月1日の為替レート
つまりレバレッジ1倍でのリターンです。
2019年は、どちらかといえばリスクオンで円安になりやすい状況のため、中国人民元とユーロ以外はプラスリターンでした。
その中でも、メキシコペソと南アフリカランドは、実質金利に比例した高いリターンです。
なお、ロシアルーブルとブラジルレアルは2019年1月時点で取り扱うFX会社がなかったため、集計できませんでした。
※現在は、どちらもSBI証券FXが取り扱っています。
詳しくはこちらです→SBI証券FXの公式サイト
まとめ
- FX長期投資では、実質金利を考慮して通貨を選ぶと失敗が少ない
- 特に実質金利が高いメキシコペソ・南アフリカランドがおすすめ